『おしえて北斎!-THE ANIMATION-』というアニメをご存知ですか?
堅苦しくなりがちな日本美術に、ゆるく楽しく触れることができるアニメとして注目されています。
全5話というコンパクトな構成でありながら、江戸時代から近代日本までの日本美術の巨匠たちがどんな絵を描いたのか?どんな人生だったのか?をとてもわかりやすく学ぶことができます。
ちなみに、葛飾北斎については過去に解説記事(⇩)を書いたので、詳しく知りたい方はぜひ読んでいただけると嬉しいです!
今日は『おしえて北斎!』をがっつり解説していくよ〜!
ストーリー
将来立派な絵師になる夢をもつ、高校1年の岡倉てんこりん。実のところ、気持ちとは裏腹に、やる気ゼロ、才能ゼロ、サボってばかりのダメダメ女子高生だった…。
そんな彼女の前に突如現れたのが“風神雷神図屏風”の雷神。
「あんたの夢をかなえに来たでー」と言って雷神が呼び出したのは、尾形光琳、高橋由一、狩野永徳、などなど…歴史に名を残す日本美術界のスター絵師たち。
時空を超え、「夢をかなえるためのとっておきの秘訣」を次々とてんこりんに伝授していく。
目指すはデッサン甲子園の優勝!果たして、てんこりんは、自らを変えて、夢をかなえることができるのか?!(公式サイトより)
『おしえて北斎!』見どころ
見どころはなんといっても、
ゆるい!たのしい!かわいい!おもしろい!
日本美術って、専門用語や難しい漢字、さらに何と読むのかわからない人物名…。
堅苦しくて、説明を読むだけでも疲れてしまいますよね。
このアニメは、そんな「日本美術=難しい」という常識をくつがえしてくれるんです。
主人公の名前は「岡倉てんこりん」
この名前だけでもゆる可愛いい雰囲気が存分に伝わってくると思います。
紹介される美術家は、尾形光琳、高橋由一、狩野永徳、白隠慧鶴、歌川国芳、岸田劉生、上村松園、黒田清輝…。
初見の方は、ふりがながないと読むことができない個性的な名前ばかりですが、大丈夫。
それぞれのキャラクターが、ホストや応援団など、現代的なキャラクターで登場し、若者言葉で話してくれます。
さらには、絵柄がとってもファンシーできれい。
色鉛筆と水彩で描かれたパステル調の世界は、とっても癒されます。
なんてったって制作会社は、あの「君の名は。」を手がけたコミックス・ウェーブ・フィルム
どうりで色彩が美しいわけだ…
美術に興味が出てきた中学生のお子さんでも楽しく鑑賞することができますよ!
このアニメがぴったりなのは…
このアニメをおすすめしたい人は、
①美術大学を受験したいと思っている中高生
②日本美術に興味を持ち始めた人
です。
①美術大学を受験したいと思っている中高生
将来について考え始めだす中学、高校の時期。
日本はアニメや漫画のレベルが世界的にもトップなので、その道に進みたい学生さんも多いのではないでしょうか?
だけど、自分に才能があるか不安だったり、そもそも食べていけるかわからないし…
美術系を志す人あるあるの悩みですが、主人公の岡倉てんこりんもまた同じ。
また、てんこりんのお母さんも娘の将来を案じるあまり、美術大学に関心をよせるてんこりんに不安を抱いています。
こんなご家庭、ごまんとあるのではないでしょうか?!
てんこりんの生活は、美術系を目指す学生さんの日常そのもので、「わかるわ〜」という共感の連続だと思います。
「自分はこの道に進んでいいのか?」という不安が少しずつ消えてゆく素敵なアニメだと思いますよ!
②日本美術に興味を持ち始めた人
大人になると、学生の頃は全く興味が持てなかった分野に興味が湧いたりしませんか?
特に歴史の分野は、年を重ねれば重ねるほど、その魅力に取りつかれる人も増えますよね。
しかし、日本美術という分野は、日本人であるのにもかかわらず、なんとなく理解しずらい分野。
初見さんにとっては敷居の高い分野ですが、このアニメはその敷居を思いっっっっっっきり下げて日本美術を楽しませてくれます。
①で挙げた中高生の皆さんにだけでなく、大人になっても気軽に楽しめる内容になっていますので、日本美術に興味が湧いたら手始めにこのアニメを鑑賞するのはピッタリだと思います!
原作者:いわきりなおと さん
『おしえて北斎!』は漫画が原作です。
作者はいわきりなおとさん。
調べてみるとなかなかの仕事人のようです。
肩書は漫画家さんのようですが、『おしえて北斎!』のアニメの監督もご自身でやられているので、才能の幅がとても広い方の様ですね。
以下は『おしえて北斎!』の出版社サンマーク出版様からの抜粋です。(https://www.sunmark.co.jp/author.php?pt=1&csid=%E3%81%84%E3%82%8F%E3%81%8D%E3%82%8A%E3%81%AA%E3%81%8A%E3%81%A8)
いわきりなおと
文化財専門の漫画家。大阪府吹田市生まれ。日本美術、歴史、国宝マニア。
著作に、アニメ映画「楓ニュータウン」、丸亀の文化財入門冊子『文化財少女 まる☆プリ』、コミックエッセイ『国宝トゥナイト』(カンゼン)などがある。
まとめ
『おしえて北斎!-THE ANIMATION-』は、アニメーションという現代的なメディアを通して、日本美術の難しい部分を優しく、楽しく、そして面白く学ぶできる作品でした。
特に、浮世絵や江戸文化、近代美術に興味がある人々にとっては、ぜひ鑑賞してほしい作品です。
タイトルに「北斎」と入っているので、いつ北斎が出てくるんだろう…という部分もありましたが、それもまた楽しんでいただけるといいのかなと思いました。
全5話だからサクッと見れちゃうのもいいね!
このアニメを見たい人は
Amazonプライム(dアニメストアやアニメタイムズなど)で鑑賞できますので、この機会にぜひ加入してみてください!
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ぜひ聞いてくださると嬉しいです。
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